2009年01月11日

ザ・ホワイトハウス5 第5シーズン全体の感想 (第96話 機能停止/Shutdownの感想)

 
スーパードラマTVのおかげで、第5シーズンを観ることができました。

アーロン・ソーキン(Aaron Sorkin)が抜けて、
面白くなくなったのではないかという評判や、
ジェドやCJなどの吹き替えの声が変わって、少しショックとか、
いろいろ心配もありましたけど、

結果的には、大変、堪能できました。
同じ年に観たどのドラマよりも面白かったです。

誰もが観れば分かるような内容ではないことから、
決して視聴率がとれるような題材ではありませんが、
NHKは、
これを放送すべきだったのではないでしょうか。

2008年11月25日の日経新聞の夕刊にて、
C.J.クレッグのファンという、作家の佐々木譲氏が
以下のようなことを書いている。

「思うに、共和党支持のアメリカ市民にとっても、
 ブッシュ大統領というのは、
 支持公言をためらわせるような、
 何か「大きな間違い」を
 意識させる人物だったのではないか。
 ましてや民主党支持の市民には。

「ただ、そんな大統領をいただいている期間でも、
 民主党支持者には救いがないわけではなかった。
 テレビ・ドラマ「ザ・ホワイトハウス」
 (原題は「ザ・ウェストウィング」)
 が放映されていたからだ。


一方、日本ではどうだったかというと、
ザ・ホワイトハウスの第4シーズンの最終回が
放送されたのが、2006年3月。

でも、NHKは、その後を放送することはなく、
代わりに、
デスパレートななんとか、とか、
ペヨンジュンのなんとか、を放送しました。

その間に、
新しく総理大臣になった人が3人。
そのうち、2人は、自ら職を投げてしまいました。
3人目も漢字読めないし。
リンカーンやラテン語の薀蓄のほうが、
よっぽどマシ。(笑)

日本人も「大きな間違い」を
どこか感じていると思うのですが、
私たちには、
「ザ・ホワイトハウス」がありませんでした。

NHKに過失があるとは思いませんけど、(笑)
日本のために、日本の政治のために、(笑)
NHK教育とかで、解説コーナー付で、
放送したらどうだろうと今は思います。


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第5シーズンには、
録画したものを繰り返し観るほど気に入ったエピソードが
いくつかありました。

第95話 激化する対立 Separation of Powers
第96話 機能停止 Shutdown
第104話 それでも地球は回っている Eppur Si Muove
第105話 最高裁長官 The Supremes

これだけあるということは、
本シーズンの質の高さを示していると思います。

特に、第105話は、
党派や主義主張の相克を、
情緒的でなく具体的に解決してみせた、
素晴らしいエピソードでした。

 ( 第105話の感想 http://inattwestwingtww.seesaa.net/article/400533321.html )


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シーズン全体の流れでは、
第96話の議会への行進が
大きな区切りだったと思うのですが、

そこに至る過程も非常に興味深いものでした。

ジェドひとりに焦点を絞ると、
ゾーイの事件から、
調子を崩したジェドは、
最高裁長官の叱咤を受けて、
前向きな姿勢を取り戻していくのですが、
それだけで、
状況が好転するような単純な展開ではありませんでした。

シーズンの前半は、
ゾーイの事件をきっかけに、
ジェドと彼のチーム全体が、
バランスを崩していきます。

きっかけとなった暗殺を進めたレオに対して
不信を感じたアビーがホワイトハウスを去り、

議員の造反を誘発したジョシュのミスを
レオは許さず、ジョシュは政策担当から降ろされます。

アシュランド長官の叱咤を受けて、
ジェドは、ハフリー下院議長の提案を突っぱねるものの、
それだけで物事がうまくいくはずもなく、
政府は機能停止に陥ります。

レオとアンジェラでは事態は打開できず、
ジョシュやウィルは見守ることしかできない。

ジェドとそのチームの機能不全は頂点に達し、
CJは、トビーに、
「大統領にはリーダーシップが欠けているのでは」
と言いました。

ここを底として、チームが調子を取り戻していく展開が
非常に面白かったです。

まず、
「こういう時は思いきった策が必要だ」と
レオが、アビーに電話をかけて、
ホワイトハウスへ呼び戻します。
それまで、
自身の活動は成果が出せていなかったレオですが、
アビーに電話して説得することができるのは、
ジェド以外には彼しかありえないでしょう。

アビーは、ジェドに、
「そんなに寂しかった?
 私を呼び寄せるために政府を止めるなんて」
「みんな、あなたが何をしたいのか、わからないのよ。
 自分でも分かってないんじゃないの」
と毒づきながらも、
一言アドバイスをします。
「ジェド、ジョシュはどこ?」

つまり、自分でも何か分かってない、やりたいことを、
具体化するためには、ジョシュが必要なんですね。
( それを承知した上での、
  簡潔なアドバイス、なんて賢妻なんでしょう。 )

そして、レオが、
「大統領が戦列に戻れと(言っている)」とジョシュを呼び戻します。

こういう経緯でなければ、
レオは、自身の判断では、
ジョシュを戦列に戻す気はなかったようです。

つまり、ジョシュを戦列に戻すのに、
レオ→アビー→ジェド→レオ→ジョシュ
という経過を経たところが面白い。

ジョシュは、ジェドの
「政治を行いたい」という要望に対して、
議会への乗り込み、行進を演出します。

行われたことは、
表面的には、単なるパフォーマンスですけれど、
確かに、流れを変えることになりましたし、
行進するジェドの映像を、
CJは、頼もしそうに観ていました。

なによりも、ジェドとそのチームは、
立ち直りのきっかけを掴んだのです。

あくまでドラマ的な展開ではあるのですが、
この一連の流れを何度も何度も、
繰り返し観ては楽しんでいます。

そして、
リーダーシップとは、
リーダーシップを発揮させるものとは、
リーダーシップから現実の成果を生み出すものとは、
現実の成果を生み出す、
個人の働きとその連環のチームの働きとは、
などなどについて、
思いを馳せます。

こういう複雑で深い展開を、
日本のドラマでは、
味わったことがありません。

だから、日本の政治家は、
このドラマを観る必要があるのでは?

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ソーキンやシュラムが降板して、
エグゼクティブプロデューサーとして、
ジョンウェルズだけが、
示されているエンドクレジットを、
行が減って随分淋しく見えるなと
思っていましたが、

( 序盤の、展開が重い頃は、
  演出効果の一部とさえ、感じましたが・笑 )

ジョンウェルズって凄いなと思ったというのが、
このシーズンの感想と言えそうです。
  
  
 
これ以降のシーズンにも期待します。
  
  
 
posted by inattwestwingtww at 02:34| Comment(0) | TrackBack(0) | ・ザ・ホワイトハウス5 The WestWing5 | 更新情報をチェックする
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