右か左か、というような二者択一でなく、
穏健派というような中途半端な妥協でなく、
他の何か、もっとまっとうで、重要なこと。
「反対意見は誰が書くんですか」
「ひとりのマイナーな意見は
その時報われなくても
20年後に勉強熱心な書記官が見つけ出すかもしれません。
ブレナン判事が検閲を非難し、
ハーラン判事が差別を指摘したときのように。」
「判例は残る。たとえ2人でも、判決が覆らなくても。おかしいと声を上げた人の声は決して消えない。その声が、いつか誰かの力になる日がきっと来る」――「私は!今私の話をしてるんです!」と寅子に遮られたあの日の穂高先生も、こういうことが言いたかったんじゃなかろうか……水滴石穿……#虎に翼 pic.twitter.com/ZBShrgEMol
— もぐ (@mog_yoi) July 3, 2024
右派と左派が拮抗して激論を続けても、
決着をつけるのは、結局は、
何事にもなるべく意見は持たず、
そのときそのときに判断する、
穏健派なのかもしれない。
しかし、
そのときマイナーな意見も、
未来永劫そのままとは限らないことを
歴史が示している。
しかし、
本回で話題になるのは、
中絶、同性結婚、銃規制、マイノリティ優遇措置、
2022年になっても、
大きく変わったところがあるのか、どうか。
「なんだか、最高裁は中絶問題だけを扱う機関みたいになってるけど、そうじゃないだろ?」
秘書のデビーの部屋で、
トビーとジョシュが大声で議論するところ、
黒人奴隷も話題になるが、
もとから部屋にたまたま黒人男性が居たことに、
ふたりは気づかない。
そういうところが、
白人民主党員が「傲慢」と言われるところ。
ところが、
トビーもジョシュも白人のなかではユダヤ系だし、
アシュランド長官だって、
高潔さとは遠い、
トビーすら辟易するほどの
アクの強い人物。
登場人物はそれぞれ、
女性を長官に任命する名誉で大統領を説得しようとするジョシュ。
マルレディを「悪魔」と呼ぶドナ。
子供の母が2週間外遊すると知っていても、
自分が子供の面倒を見ることに思いがいかないトビー。
などなど
外面も内面も、綺麗な分かりやすい人間などおらず、
人間を分断していっても果てしがない。
歴史書には、
アメリカ史上初の女性最高裁長官を指名したのは、
バートレット大統領だと記録されるわけですが、
本当の立役者、ジョシュやトビーの
歴史の記録には残らない働きを描いた
本エピソードが
このドラマの神髄であり、
とても好きです。
( そもそもは、ドナの実家の猫なんだけど、
こっちは、ジョシュにより、
歴史の闇に葬られた・笑 )
ゲスト: グレン・クロース「ダメージ」、
リリー・トムリン、
ウィリアム・フィクトナー「プリズン・ブレイク」、
キャサリン・”バード”・ヨーク「The OC」
脚本: デボラ・カーン
監督: ジェシカ・ユー
アメリカ合衆国憲法修正第14条
ドラマでは、
大統領は、保守派の判事が死亡した際、
保守派とリベラル派の構成比が変わらない方法を
最終的に選択した。
その際、
リベラル派のレジェンド判事が自ら引退することにより、
(中絶経験のある)女性最高裁長官が誕生する。
現実では、
トランプ大統領は任期中に3人の保守派裁判官を指名した。
2017年 ニール・ゴーサッチ判事
2018年 ブレット・カバノー判事
20200918 キンズバーグ判事逝去
20200926 トランプ大統領がエイミー・コニー・バレット判事を後任に指名(20201027就任)
20201103 大統領選挙バイデン氏勝利
20220624 米連邦最高裁は
人工妊娠中絶を憲法で保障された権利として初めて認めた1973年の判決を
覆す判断を示した。
20220625のNHKの7時のニュースで、
最高裁判事が並んだ映像で、
トランプ大統領が3人の保守派判事を指名したことを報道していたが、
2022年4月にバイデン大統領も
(黒人女性を指名すると公約したうえで?)
ケタンジ・ブラウン・ジャクソン判事(20220630就任・黒人女性初の最高裁判事)を指名している。
どちらの立場であれ、
本エピソードを一度観てほしいという気持ちがあります。
https://amzn.to/3OiNAQK
20200922追記
ルース・ベイダー・ギンズバーグ判事は、引退して若いリベラル派に引き継ぐ行動をすべきだった、という意見を目にしました。
そういうことが可能だったかどうかわかりませんが、
このドラマでのアシュランド長官を思い出します。
米最高裁のリベラル派、ギンズバーグ判事の死去。すでに保守派5:リベラル派4の構成だったなか、最近は保守派のロバーツ氏がバランス感覚を働かせて過度に保守に振れるのを抑えてきた面がありました。後任に保守派が起用され6:3になれば米最高裁が保守に大きく傾くのは必至です https://t.co/xiAZexyztf
— Toshi Ogata (尾形 聡彦) (@ToshihikoOgata) September 19, 2020
20200927
RBGの反対意見がいつか振り返られるときがあるのかもしれません。
BBCニュース- 米最高裁のルース・ベイダー・ギンズバーグ判事死去 そのキャリアを振り返る https://t.co/VsgyC6V7px pic.twitter.com/m9WBErkVRY
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) September 19, 2020
BBCニュース- トランプ氏、後任の最高裁判事に48歳女性指名へ 人口中絶反対の保守派 https://t.co/zmZAM3awIr
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) September 26, 2020
ルース・ベイダー・ギンズバーグ(RBG)判事の代わりにトランプが指名したエイミー・コーニー・バレット判事、(性別以外)RBGとほぼ真逆でゴリゴリの保守。人工妊娠中絶や銃規制や医療保険に反対、所属する保守宗教団体はガチめな異性愛至上主義。アメリカ、どうなるんだろ…。https://t.co/hme4optV44
— ぬまがさワタリ@『ゆかいないきもの超図鑑』3/8発売 (@numagasa) September 27, 2020
【規制強化か】「中絶の権利認めない」米連邦最高裁が判断、1973年の判決覆すhttps://t.co/56WPSxN2ej
— ライブドアニュース (@livedoornews) June 24, 2022
妊娠15週以降の中絶を禁じたミシシッピ州の州法をめぐり中絶クリニックが「憲法に反する」と訴えていた。今回の判決で、約半数の州で中絶禁止や条件を厳格化する措置が取られる見通しだという。 pic.twitter.com/LTvWFVfcZ3
20220704 放送 映像の世紀バタフライエフェクト RGB 最強の女性判事 女性たち 百年のリレー
・エミリー・デイヴィソン
・アメリア・イアハート
・ルース・ベイダー・ギンズバーグ
・ヒラリー・クリントン
・エイミー・コニー・バレット